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後輩君のためのデジタル一眼レフ教室 Second Season vol.6「ピントと絞りの関係、補足」

2012年01月30日 22:57

さてさて、前回は「ピントと絞りの関係」についてまとめてみました。この記事に関する後輩君のコメントをここで紹介させていただきます。

「「ピントがシャープ」というのは、「被写体全体にピントがきちんとあっている」ということでしょうか?で、「絞り値が多い」というのは、「Fの値が小さい」ということですよね?

つまり、
・シャッタースピードが同じなら、F値が小さい方が、大きいよりも、写真が明るく、ピントもあいやすい
・F値が同じなら、シャッタースピードが速い方がピントが合いやすいが、写真が暗くなる
ということでよろしいでしょうか? 」


ということですが、正直に言うと、前回の記事は私の説明不足な箇所が多々ありました。従って、一部後輩君に間違ったことを教えている恐れがあるので、この記事にて詳細を説明しつつ訂正していきます。

まず、「ピントがシャープ」についてですが、そもそも「ピントが合っている」というのは、「ピントがボケている」という状態の反対語です。これは皆さんもおわかりですね。

で、例えばポートレートを撮った際に、被写体の髪の毛にピントが合っているとしましょう。「髪の毛のピントがシャープ」というと、これは「髪の毛が一本一本数えられるくらいくっきりピントが合っている」ということを表しています。

後輩君の言う「被写体全体にピントが合う」というのは、おそらく「背景は別として、被写体(上記の例だとポートレートの顔)の全ての顔のパーツにピントが合っている」ということ言いたいのだと思います。ただ、「ピントがシャープ」というのと「被写体と背景の、ピントが合っている範囲」(すなわち被写界深度)というのは、似て非なる別の問題なのです。

ピントが合っている範囲が狭く、背景がボケていても、そのピントの範囲内であればピントがくっきりとした(=ピントがシャープな)写真を撮ることができます。

次に、「絞り値が多いというのはFの値が小さいということか」の件ですが、ぶっちゃけた話、絞り値とFの値は同義語です(笑)。

で、確かにF値(=絞り値)が小さい方が、写真は明るくなりますが、ピントが合ってもシャープにはならないことがあるんです。

どういうことか?

「シャープなピント」の反対語には「ソフトなピント」という表現があります。レンズのF値が小さいと、ピントはソフトになる傾向があるのです。

具体的な例を挙げて説明します。ここからは、写真をクリックして大きなサイズで見て下さい。

7D-0670a.jpg
Canon EOS 7D feat. EF50mm F1.4 ISO100

某うさぎさんのポートレートを撮ったとして、一部分を拡大してみます。

7D-0670.jpg

これはF値1.4での撮影ですが、どことなくまるで曇ったメガネで見ているような現象が起きていることにお気づきでしょうか。後ろの柵もなんだかピントが合っていないように見えます。

これが、「ソフトなピント」の状態です。

ここから、F値を少しずつ多くしていきます。

7D-0671.jpg
F2.0

7D-0672.jpg
F2.8
この時点でF1.4よりはるかにピントがシャープになっている(=メガネの曇りがとれてきている)ことがおわかりでしょうか。

7D-0673.jpg
F4

7D-0674.jpg
F5.6

7D-0675.jpg
F8

7D-0676.jpg
F10
一番ピントがシャープな状態です。あまりにのシャープで、某うさぎさんのまわりのホコリやゴミまでくっきりと写ってしまっています(滝汗)。

というように、F値を多くしていくとピントがシャープになりますが、しかしそれに伴ってシャッタースピードも遅くなります。つまり、F値を多くしてシャープなピントを得ようとすると、手ブレを起こす危険性も高まるのです(もちろんその場合は、感度を上げれば解決策になります)。

ほとんどのレンズでは、F値の最大値は22です。では、F値を最大にすると最強にシャープなピントを得られるかというと、そうではないんです。

7D-0677.jpg

これはF値が22の状態の写真ですが、かえってピントがF1.4みたいにソフトになっているのにお気づきでしょうか。

つまり、「一定以上のF値にしてしまうと、かえってピントが逆行する恐れがある」のです。

個人的には、私はF値を10以上に設定することはありません。状況にもよりますが、F10で限界だと私は考えています。

もちろん被写体や状況によって、F値を小さくしてシャッタースピードを速く設定し、どうしてもピントがソフトにならざるを得ないこともたくさんあります。しかし、一度っきりのシャッターチャンスの場合は、ピントがシャープか否かなんて考えるヒマはありません。何よりも失敗しない写真を撮ることが優先されるので、その場合は絞り優先モードよりもプログラムモードにしてカメラ君に任せるのが正解です。



これで後輩君の質問にお答えできたでしょうか・・・(滝汗)。
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